吉祥寺米騒動とヘイト学習会~代表発行人の千思万考
- むさしのニュース代表発行人
- 2022年8月3日
- 読了時間: 3分
「住民投票条例の制定を目指す市民の会」が主催した学習会に第1回、2回ともに参加をして参りました。2回目は7月23日に行われたヘイトスピーチ・ヘイトクライムとは何かというテーマの学習会でした。会場には武蔵野市議の山本ひとみ氏の姿もみえました。住民投票条例とヘイトスピーチ・ヘイトクライムを結びつけたい主催者の意図はよくわかりましたが、その理屈はどうしてもわからないものでした。
そんなもやもや感が冷めやらないときに、吉祥寺の金井米穀店によるツイッター投稿に起因する騒動が起きました。
騒ぎとなったツイッターの内容は、井の頭公園の外来種の水草が急激に増加したとのテレビ番組をみて「侵略的外来種の存在をしると、・・・・・武蔵野市で議論された外国人住民投票権、もし可決されていたらと思うと背筋が凍る」と投稿しています。
この発言は、昨今の中国人によるオーストラリア、カナダでの大規模な用地や各種利権の取得、日本でも自衛隊基地の周辺地や観光地の土地取得などが問題になっていることを鑑みれば、上品で褒められた言葉遣いではないものの、国家安全保障の懸念を表明したものととらえるのが自然ではないでしょうか。昨年12月に大きな騒ぎになった住民投票条例への懸念とあいまってこのような表現をされたのではと推測します。
しかし、この投稿に対して一部の市民などによる集団ヒステリーのような抗議活動は度を超えていると感じざるを得ません。店の前の公道でプラカードを掲げての示威活動など節度を欠いた様子は武蔵野市民としても見ている方が恥ずかしくなります。

さらに驚いたことに、この騒動のさなかに左派の山本ひとみ市議が米穀店を訪問し謝罪を要求したことがブログ記事により明らかになりました。投稿は山本市議を誹謗中傷した内容ではなく、山本市議がヘイトスピーチか否かを判断する権限はありません。イデオロギーの鬼と化し、理性を失っているのではないでしょうか。住民投票条例という市政に起因した問題にもかかわらず、鎮静化に努力する議員の姿が見えないのは寂しい限りです。
ここまで書いて先日の学習会の効果が出ていることに気づきました。要は微妙な表現の問題を簡単に外国人差別に結び付け、普通の市民を差別、恫喝する事が正義のように錯覚させ当たり前のようにさせるのが学習会の狙いなのです。これは恐ろしいことです。住民投票条例に反対する人はヘイトスピーチをする犯罪者であると刷り込みをはかり、格好の攻撃の餌食としたいのでしょう。
昨年末の住民投票条例案否決の理由を、外国人差別に原因があると、左派が意図的に争点を矮小化している事に大きな効果があることにも気が付きました。住民投票条例は根本的に問題のある制度で、市民の市政参加等に役立つものではないのです。討議会形式などほかにもっと優れたものがあります。
ところで、金井米穀店さんの心配は杞憂になるでしょう、ここ26年間で東京都の区市町村での住民投票の実施例(廃置分合案件を除いた重要争点型)は2013年に小平市で行われた1件のみでそれも不成立でした。小平市は約4000万円の貴重な税金を捨てました。これだけ使い勝手の悪い条例を市が制定することは良識ある市民が多い武蔵野市ではまさかないでしょう。
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